鉄道写真館

JR東日本 E233系
 2006年に登場したE231系の後継車両です。
209系・E231系で顕在化た問題点を解消するため、機器の二重化や、衝突安全対策への取り組みが強化されています。
車内では、ユニバーサルデザインへの対応や、ドア窓が二重窓化され、各車両には空気清浄機が設置されたため、快適性が向上されています。
走行装置では走行不能な車両故障を防止するため、機器の二重化が取られ、同時に編成内の電動車比率が高められています。
E231系同様、通勤タイプと近郊タイプの2種類が存在し、通勤タイプが中央線・京浜東北線・常磐緩行線・埼京線・横浜線・南武線に、近郊タイプが東海道線・高崎線・宇都宮線に投入されています。

 
製造期間 2006年〜
制御装置・
モーター出力
VVVF制御
140kW

 E233系 区分番台と配置線区
番台 配置線区  編成両数 半自動ドア  液晶モニタ  起動加速度(km/h/s) 備考 
   0 中央線・青梅線・五日市線   10・6・4  15インチ 3.0   4・6・10両編成
   1000 京浜東北・根岸線  10 17インチ  2.5   
   2000 常磐緩行線  10 17インチ  3.3  地下鉄千代田線直通対応車 
   3000 東海道線・高崎線・宇都宮線  10・5 2段LED  2.3 近郊タイプ
   5000 京葉線  10・6・4  − 17インチ  2.5 4・6・10両編成 
   6000 横浜線・根岸線 8 17インチ 2.5   
 
   7000 埼京線  10 17インチ  2.5   
  8000
8500
南武線  6 8500番台のみ○  17インチ  2.5  8500番台は青梅線からの転属車

その他の画像

0番台
中央快速線・青梅線・五日市線向けの車両として最初に登場しました。
10両固定、4両、6両の編成が製造され、富士急行や八高線、五日市線直通列車を中心に、分割併合を行う運用も組まれています。
また、通勤電車では初めて半自動ドアを装備し、東京−高尾間を除き、通年半自動ドアでの運用が行われています。
液晶ディスプレイはこの番台のみ15インチのスクエアタイプが装備されています。
起動加速度は3.0km/h/sで、201系よりもスピードアップを図っています。
2023年度までに、中央快速線にグリーン車が連結されることになり、10両固定編成は12両に、6両編成は8両編成に延長される予定です。既存の車両にも、トイレの設置などの改修工事が行われています。
運用範囲が広域に及び、中央本線(新宿^大月)、青梅線、五日市線、八高線(拝島−箱根ヶ崎)、富士急行線での定期運用があります。
1000番台
京浜東北・根岸線で使用されていた209系の置き換え用に2007年から製造された区分番台です。
前頭部のラインカラーは窓下に配置される形に変更され、以後投入された線区でもラインカラーの位置が踏襲されています。
10両固定編成のみ製造され、半自動ドアは非装備です。
また、209系には6ドア車が連結されていましたが、広幅車体となり収容力が向上したことや、ラッシュ時の輸送量が減少気味であるため連結されていません。
車内では液晶ディスプレイが17型ワイドに変更されています。
2000番台
常磐緩行線・地下鉄千代田線直通用として2009年から製造された区分番台です。
地下鉄の車両限界に合わせた車体形状で、台形の車体断面を有します。そのほかの各種寸法も千代田線への直通を考慮したものとしています。
車内の液晶ディスプレイは、2000番台以降表示内容のデザインが変更されています。

なお、千代田線を介し常磐緩行線と小田急線への3社直通運転は東京メトロの車両に限られていましたが、2016年のダイヤ改正から、JR車の小田急線乗り入れ、小田急車のJR線乗り入れが開始されました。
2019年現在、常磐緩行線、千代田線・千代田線北綾瀬支線、小田急線(代々木上原−伊勢原)で使用されています。
3000番台

東海道線・宇都宮線・高崎線・湘南新宿ライン用として2007年・2009年〜2017年にかけて製造された区分番台です。
近郊線区を走行することから、グリーン車の連結、トイレ、ボックスシートの設置が行われています。一方で車内に液晶ディスプレイは設置されず、旧来のLED表示機が使用されています。
最初に製造された編成はE217系の予備車捻出のため製造れた車両で、後期に製造された編成は211系の置換えや、上野東京ライン開業に伴う増発用として製造されたもので、一部仕様が異なるところがあります。
当初はE233系、E231系と別の運用が組まれ、混結することがありませんでした、2015年の上野東京ライン開業に伴うダイヤ改正以降、E231系と共通運用となり、E231系と日常的に連結されています。
運用範囲は非常に広範囲で、東海道線(東京−沼津)、横須賀線(大船−逗子)、宇都宮線(東京−黒磯)、高崎線・両毛線(東京−前橋)で使用されています。
5000番台
京葉線用として2010年から製造された区分番台です。
外房線・内房線への直通運用が存在することから、10両固定のほか6両、4両編成が製造されています。
京葉線(東京−蘇我・西船橋)、内房線(蘇我−上総湊)、外房線(蘇我−勝浦)、東金線で使用されています。
6000番台
横浜線205系置換え用として2013年から製造された区分番台です。
横浜線、京浜東北・根岸線(東神奈川−大船)で使用されています。
8000番台
南武線用として2014年から製造された区分番台です。205系をすべて置換えました。
南武線向け新車の直接投入は、1997年の209系0番台以来となります。
2017年には209系置換え用として青梅線向けの0番台を改造した8500番台が登場しています。
8000番台とは半自動ドアスイッチの有無や、列車番号表示が上部の行き先表示と横並びで表示されることで判別可能です。