第1回目は、京急2100形を紹介します。

2100形は、1998年に登場した快特用の車両です。
京急開業100周年を記念し、2000形よりもさらに豪華さを増しています。
制御機器やモーターはドイツ製を採用し、発車する際に音階のような音を出すことから「ドレミファインバーター」と呼ばれ親しまれています。
側窓は5枚の連続窓で構成され、外観上の大きな特徴となっています。JRでは、有料特急用車両でもステンレス車体を採用するものが現れる中で、2100形はアルミ車体を採用しています。
行先表示装置も従来どおりの幕を採用しています。
京急では、2005年度製造車両からLEDを採用していますが、昼間の視認性は幕に分があります。
車内の様子。ノルウェー製の転換座席が並びます。シート表皮はスウェーデン製で、海外製部品を多く採用しています。座席の向きは終点で一斉に転換するため、乗客が転換させることは出来ません。
なお、あくまでも通勤電車としての位置づけなので、中吊り広告があります。
関東の料金不要車両としては唯一の転換クロスシート。
閑散時間帯には補助座席の使用が可能です。混雑時には車掌の操作によってロックされ、使用が出来なくなります。
車端部はボックスシートとなります。座面が跳ね上げられ、荷物置き場としても使用出来ますが現在はロックされています。
車端部は優先席に設定されています。
カーテンは横引きタイプで、ブリーツカーテンを使用しています。
座席の配色とマッチした柄ですが、小田急の観光バスにも取り付けられていたため、既製品を使用した物と思われます。
天井にはラインデリアがなく、両端にあるスリットから冷風が出てきます。中央には吸気口があり、常時換気を行っています。
この天井のデザインは1500形更新車や新1000形アルミ車でもみられるデザインです。

また、蛍光灯にはカバーが取り付けられ、高級感を演出しています。
京急としては初めての装備となった車内の電光掲示板。
列車の行先、次駅案内、乗り換え案内などを表示します。他社では液晶ディスプレイを使用した詳細な案内が行われていますが、京急では必要最低限の表示内容に留めています。
KEIKYU BLUE SKY TRAIN
2157編成は2005年6月から、「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」として、専用広告車となっています。
外板を青く塗られ、「横浜Fマリノス」や「品達どんぶり五人衆」などのステッカーが貼られた時期もあります。
車内は普通の2100形ですが、一社の広告が占められています。

2157編成の運用は京急ホームページで公開されており、撮影は比較的容易です。
トレビジョン編成
2004年から2109編成と2133編成の車内に23インチ液晶モニターが取り付けられ、「トレビジョン」として運行されています。
当初は2004年度中に終了する予定でしたが、2007年度現在も引き続きサービスが続いています。
車内の液晶モニター。FMラジオを持参すれば音声を聞くことが出来ます。
「NHKニュース」や、京急のCMのメイキング風景、沿線の施設紹介などが流されています。これらの映像は、三崎口駅に設置された無線LANアダプタから配信され、車内に設置されたサーバーに映像が保存されて出力されています。

2編成の運用も京急ホームページで公開されています。